読んだ本一冊目。アルフィアン・サアットの短編集『マレー素描集

アルフィアン・サアットの名前を知ったのは、彼が脚本を手がけたインスタントカフェ・シアターカンパニー『NADIRAH』アーカイビングF/Tで観たのがきっかけ。

本作では、シンガポールに暮らすマレー人の生活や人生の断片が描かれるのですが、シンガポールの民族構成は、中華系がおよそ74%、マレー系が13%、インド系が9%なんですね。(こちらの記事参照)

少し前にマレーシアが舞台のヤスミン・アフマド監督『タレンタイム 〜優しい歌』を観たのですが、マレーシアの民族構成はマレー系69.6%、中華系22.6%、インド系6.8%で、

『マレー素描集』(つまりシンガポール)におけるマレー人が中国人に対して抱く想いとはちょっと違っていたことを思うと、両国の成り立ちがそのまま両民族の置かれる立場や受け止め方につながっていることがわかって興味深い…。

そうして改めて『マレー素描集』の短編に戻っていくと、本当にちょっとした台詞なんだけどそこに現れている複雑さに気付けたり、さらにもう少し広い地理的範囲(インドネシアとかインドあたりまで広げて)での歴史を知りたくなって、まだまだ潜っていけそうです。

いつか行ってみたいものですなー。シンガポール&マレーシア。

(編)

 

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