一冊目。シーラ・ジェフリーズ『美とミソジニー 美容行為の政治学

二冊目、ウーテ・エーアハルト『誰からも好かれようとする女たち

二冊目の方は、原題「いい娘は天国へいくが、生意気な娘はどこへでもいける」をSNSで見かけることが多いかも。

この二冊を合わせて読むと、女性の外見や内面にいかに男性目線のジャッジが入っており、女性自身も子どもの頃から当然のことのようにそれに合わせて育ってきているため、あまりにも価値観として根深く染み込んでしまっていることが無数にあるなという…結構暗い気持ちになる組み合わせです。

外見に関しては、自分の場合はここ数年で呪縛から解き放たれ、ファッションに関しても美容面においても、多分今時の若い男性よりお金も時間もかけていないんじゃないかと思うのだけど

内面の呪縛はなかなかしつこいと感じるなー。相手がいる場合だと、一緒に変わっていかないといけないから大変そう…(自分はその作業を放棄して一人でいることを選びましたが…)

とにかく極力人との関わりを限定的にするという、ひたすら逃げの姿勢で健やかに生きているわけですが、今後そうも言ってられないって状況になったときの備えとして、上記二冊は良い教科書でした。

三冊目は、井上理津子『葬送の仕事師たち』。

葬儀社社員、湯灌師、納棺師、復元師、エンバーマー、火葬場職員に取材した一冊で、凄い本でした。それぞれの専門性と矜持に感服しながら、生と死の捉え方が結構揺さぶられたような。

あと、本書で生体と死体の境目みたいなことにも触れられているので、読みながら自然と、世界演劇祭で観た市原佐都子『弱法師 Yoroboshi: The Weakling』や、そのほかの作品のことが浮かびつつ。

インタビューで語られる言葉は相当貴重なものだと思うので、書い直して手元に置いておきたい。

今読んでおいて良かったなあ。

(編)

 

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