この日は夕方から、アピチャッポン・ウィーラセタクン&サオダット・イスマイロボによるトーク「夢に関するパフォーマティブ・ポリティクス」を聞きに応用美術館へ。

(トークについては前日のブログに、アピチャッポンの作品体験のことと併せて書いてます)

まだ美術館の展示を見れてなかったので、展示参加作家のイスマイロボの話については諸々想像するしかなかったことが惜しい。

トークは18時に終了し、次の20時からの公演までそのまま美術館でのんびり過ごすことに。

美術館はミーティングスポットになっているので、中庭などで皆さんまったり過ごしているのですが、自分的にはまだあまり勝手がわからず。

とりあえず腹ごしらえに買ったおむすびは3ユーロ(本日のレートで471円)でした。

あ、あとトイレに入ったときに、ドアにこんな紙が貼ってあって。

演劇祭期間中に差別されたりハラスメント行為を受けた場合は、ここに相談してね、という案内。ここでは自分は少数派だから、このメッセージに安心感を覚えた次第。

で、

スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼルク『ANGELA (a strange loop)』をフランクフルト劇場で。

スザンネ・ケネディ、コロナ禍でヨーロッパの劇場がレパートリーの記録映像配信をしていたときに、ミュンヘン・カンマーシュピーレ(市立劇場)の配信で『三人姉妹』を初鑑賞

そのときのブログに「過去、現在、未来と、リアルとデジタルがごっちゃに混じる作品で、これは…劇場で体感したい…!と思った作品」と書いていて、まさか3年後にそれが実現するとはー。

WIREDの彼女へのインタビューの中で、

また、例えば緊張感や違和感を生むために、動きや音のスピード、リズムにおいては、速さよりも遅さを重視しています。もちろん、それでも「作品に入り込めない」と言われることもあります。特に長時間の作品では、観客は、自分自身で秘密めいたものを積極的に探っていく「アクティブなモード」と、作品に入り込めなかったり、眠ったりしてしまう「静止モード」を繰り返していると思います。

と語っていて、確かに私も本作上演中に何度か寝落ちしてしまって、夢と舞台上の出来事が何だかごっちゃになってしまったのですが。

しかしスザンネ・ケネディ自身が、上記引用の続きで

「ぼーっとしたり、眠ったりしてしまうことはある意味で、意識を手放すことになります。目を覚ますと、まるで夢の中にいるような感覚に陥るので、わたしの作品ではポジティブな効果として捉えています」

と話しているので、(できれば爛々と起きていたかったけど)無意識下で受容したと捉えておこう…。ちなみに、起きているときに目にしたものは無茶苦茶格好良かったです。

上のインタビューも話していること全てがめちゃ興味深いので、ぜひ読んでみてください。

※フランクフルト滞在のブログはこちらにまとまってます。

(編)

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