ササッと。

まずは映画から、セリーヌ・シアマ監督『燃ゆる女の肖像』@アマプラ

ろうそくの光に揺れる屋敷の造作や、自然光の中で見るファブリックの色味など、随所にうっとりしつつ、いろんなシーンの二人の、振り返る、見る、見ない、から心情を考えてしまった。

去る側の人間は残る側よりいつだって強いけど、最後のシーンからは、エロイーズが彼女なりの自由を手に入れたゆえに、過去をあえて振り返らず心理的に「去る側」になっていたのが超リアルであった…。

来週同監督の『秘密の森の、その向こう』(キノで上映中)も観れるといいな。

お次は演劇配信、『Temple』@WELCOM K-STAGE

1947年生まれで、2歳の時に生涯を保護施設で過ごすと診断された自閉症児だったにもかかわらず、世界的な動物学者となり、アメリカTIMES誌が選んだ“世界を動かす影響力のある100人”に 選ばれたテンプル・グランディンの自叙伝が原作。

昨年もかかさず観ていたWELCOM K-STAGEですが、昨年の月1回配信から今年は毎週水曜日にパワーアップ。かつ、今年はノンバーバール作品(ダンスやストリートパフォーマンス系)もラインナップに加わっていて楽しみだなー。

WELCOM K-STAGEは、11/23まで毎週水曜日20時から配信していますので、こちらからチェックしてみてください。

お次は本、ハン・ガン『回復する人間』

『少年が来る』が圧倒的な読書体験だったハン・ガンの、自分の二冊目。

短編集だったので夜寝る前に1編ずつ読み進めたのですけど、短編っていいな。今結構平日ストイックに頭使ってるのと、夜も自主トレ的な学習やら筋トレやらしていたら、意外と1時間超えの作品を観る時間はなく、そんなときに短編小説は寝る前の30分くらいで違う世界に浸れるのが良い。

本棚の積ん読は人文科学系が多いので、上記の気分的に、買いたいリストに入れている小説本数冊を買うタイミングが今では!

とうことはさておき、『回復する人間』も、しんどさの淵から自身の内にかすかな光を見出すような、本当にささやかな予兆のようなものが最後に描かれているものが多くて、その予兆のささやかさにホッとしながら1日を終えていた次第。

私たちは、時間はかかっても、回復できる。

(編)

 

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