先日、子ども映画ワークショップ作品を見て「いいものだなあ」と思ったもので、お次は、子どものためのオペレッタワークショップ発表公演へ。
本ワークショップは、札幌市教育文化会館が2004年から実施。「感性豊かな子ども時代に本物の芸術に出会い、年齢や学区を超えた友達と協力し作品を作り上げる喜びと感動を味わってもらうことを目的としてスタート」したそうな。
NPO法人札幌室内歌劇場メンバーを中心に、札幌で活躍する演劇人やダンサー、舞台スタッフを講師とし、総合芸術であるオペレッタに挑戦。9年間での参加者は延べ500人とな。
ほうほう。ではその作品は、どんなものぞや。
の、前に。
まず、今回の演目は『小人の靴屋』。
たくさんの登場人物の中で、靴屋と靴屋の妻は、札幌室内歌劇場の則竹正人さんと萩原のり子さんが。その他は全て、ワークショップ参加者の小学3年生〜高校1年生の子どもたちです。
すごくいいなと思ったのは、則竹さんと萩原さんの歌唱力は(当たり前ですが)ずば抜けており、それに子どもたちが直に触れて目標にできるって、なかなかに得難い体験だなと。
「すごい!」という気持ちは、その難しさや大変さを知っているからこそ生まれる気持ちで、こう思えるって実は貴重なことだと思うのです。
自分が何も行動を起こしていなければ、周囲にある素晴らしいものの「すごさ」もわかることができないわけですから。
で、物語が始まったのですが
歌声にぐっと来た以上に、舞台上に子どもと大人が集い、心温まるようなやり取りをしている光景に、思わず涙腺がゆるんだのでした。
(スタッフも含め)幅広い年齢層の人たちが何か一つのものをつくり上げるって、何だかずいぶん機会が減ってしまったような…
という何だか感傷的なことは差し引いて、かつ知り合いが出演しているわけでもない本公演ですが、
一観客として、(入場料が1,000円ですし)オペレッタ体験の入口としても良かったですよ。随所にちりばめられたユーモアにも、口元がゆるむ感じで。
子ども云々は関係なく、きちんと客観的な視線を保ちながらつくられた作品だったな、と。
今度、室内歌劇場の公演にも行ってみようかな。
※子どものためのオペレッタワークショップは、毎年6月〜8月に参加者の募集をしているようです。興味を持たれた方は、札幌市教育文化会館までどうぞ。
(編)

 

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