北岡伸一編/細谷雄一編『新しい地政学』

を駆け足で。よく目にするインド太平洋や一帯一路、紛争関連のニュースを理解するのにとても役立ちました。

イギリス、日本、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどで構成される海洋国家群(Sea Power)と、大陸中央部の陸上国家群(Land Power)があって、

海洋国家群はインド半島や朝鮮半島など「橋頭堡(Bridge Head)」と呼ばれる半島部分と基地を押さえて陸上国家群を牽制するため、半島周辺は激しいせめぎ合いが生まれる地域となる、とか。

また今日の紛争多発ベルト地帯は、社会文化的にはイスラーム圏の領域と重なっており、地理政治学的な観点から見ると海上交通路が乏しい大陸の新奥部としての性格を持つ地域(ハートランド)であること。

この地帯には、古くから人々が騎馬やラクダなどの動物の動力を用いて移動してきた歴史的な人的ネットワークの存在があること。

そしてこのベルト地帯は、ヨーロッパやアジア、あるいはさらなる外的世界から広がる秩序に容易には吸収されないこと。

などが書かれていて、この地帯で混乱が拡大していく背景にはそういった要因が考えられることとか。

当然のことながら頭の追っつかない部分も多く、買い直して手元に置いておきたい。

参考文献からも読みたいのがいくつか。

まずは、曽村保信『地政学入門 –外交戦略の政治学』と、篠田英朗『国際紛争を読み解く五つの視座 –現代世界の「戦争の構造」』かな。

(編)

 

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