今年のシビウ国際演劇祭は、現地+オンラインでの開催(8/20〜8/29)。

(昨年はオンラインのみの開催で、そのスペシャル・エディションの様子はこちらから

↑上は1日目のダイジェスト映像。アウトドア・パフォーマンスの様子を見ると、例年並みの密集具合だけど、ほとんどの人がマスクなしなんだなー。

ルーマニアのワクチン接種率は8/20で人口の26.23%。1回接種か2回接種なのかはわからないけど、日本でも1回接種で54.5%、2回接種でも43.5%(8/26時点)なので、ルーマニアの数字は低い方ですよね。

国や町によって、状況はさまざまなんだなあ。

で、話戻り、今年のFITSオンラインからは2作見れました。

1作目はThe Central Academy of Drama, Chinaの『じゃじゃ馬馴らし』。原作を下敷きにしつつ、本作には妻が夫に暴力を振るって従順にさせている東洋人夫婦が出てきて、夫に従順な西洋人妻も、夫に暴力を振るって従順にさせている東洋人妻も、最終的に「男になりたい」と願う。

というお話。

ちなみにThe Central Academy of Drama, Chinaって、2014年だと11,000人の応募者から合格は50人という超狭き門。合格率0.5%…そこをくぐり抜けて合格した人たちか〜という目で眺めてしまった次第。

2作目はLev Dodin(レフ・ドージン)『悪霊』。

(ロシア国立サンクトペテルブルグ マールイ・ドラマ劇場の芸術監督を務めるレフ・ドージン、2017年に28年ぶりの日本公演とかもしていたのですねー。)

『悪霊』は上演時間が8時間近いので3回に分けて配信されていて、私は最後の配信(全体の1/3)を拝見したのですが、YouTubeにも小分けにアップされていました。↑上は1つ目。

以前、世界文学全集を譲り受けたにも関わらず、全く読まずに古本買取の際にまとめて預けてしまった身としては、演劇を通して「あ〜こおいう内容だったのか〜」と遅まきながら知れたりするので、ありがたいっす…。

続いて、WELCOME K-STAGEから、演劇<リア外伝>。

2021ウェルカム大学路のオンラインプログラムで、7〜11月の毎月最終金曜日20時〜24時に無料配信。7月はミュージカルだったけど、今月は演劇です。

で、本作。

リア王を下敷きに、作家が出てきたり登場人物がリア王のあらすじ通りの展開を避けたいと主張してみたり、なメタ的な視線も交えつつ。

私はリア王の上の娘2人については、家父長制を打破する存在として結構好意的に見てしまうのですけど、リア外伝にもそう見える雰囲気がありつつ、儒教的な価値観が薄れて高齢者が疎まれる社会における高齢者の反乱という要素もあって、

韓国って今その辺どうなってるんだろう?と、韓国人とお互いの社会状況について感想を話したい気持ちが盛り上がりました。

あと、道化ならぬ亀がリア王に言う、「賢くなる前に老いてはいけない」というセリフが印象的で。

人は老いる前に必死で賢さを身につけないと、身体的な衰えに端を発する混迷をサバイブできないのですよ…。恐ろしや。

次回は9/24(金)20時〜。楽しみです。

(編)

 

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