見た映画と展示を。
『スーパーノヴァ』@シアターキノ
若年性認知症と、人が死に直面した時にどんな選択肢や権利があるのか、ということをテーマにした作品。
自分が死にゆく側だったら、死の時期を自分で決める権利があることに対して全くモヤモヤしないのだけど、立場が反転して自分がその当事者のかなり近しい存在(家族とか)であった場合、途端に判断の物差しが迷子になってしまう。
こればかりは、事前のシミュレーションで答えを出すことは難しそうだな…と思いつつ。予告編で流れていた『ブラックバード 家族が家族であるうちに』も同じテーマを扱っているので、こちらも見たい。
続いてグー・シャオガン監督『春江水暖』@シネマ映画.com
長編デビュー作となる本作がカンヌ国際映画祭の批評家週間に選出され、注目を集める中国の若手監督とな。
こちらのインタビュー記事で「とても面白いと感じて影響を受けた作品は、濱口竜介監督の『ハッピーアワー』」と話していたことにも納得。あと、こちらのインタビューで話されていた「中国の伝統的な風景画は、宇宙的な感覚、時の永遠や空間の無限を記録するために、時間と戯れることを試みる」ということも、面白いなあと思いました。そうなんですね。
三部作の一作目とのことで、続編も楽しみです。
続いて『カブールのツバメ』@「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MYFFF)カンヌ特別版」
(MYFFFは昨日で終了。)
水彩画のアニメーションって好きだなー。タリバンはひどいけど。
で、今アフガニスタンはどうなってるんだろう?と思ってニュースを見たら、アフガニスタンからの駐留米・外国軍の撤収がほぼ完了する中、タリバンが国土の半分以上を支配する状態になっていると書かれててびっくり。
アフガン政府との和平交渉も、選挙に基づく政治体制の在り方や女性、少数派の権利などをめぐって停滞中なのだそうな。いやー、また本作に描かれたような世界が戻ってきたら辛すぎませんか。
続いて、久しぶりに展示も。
北海道大学総合博物館の企画展『藻類の時間軸ー私たちの始まりへ』
ひんやり&しんとした展示室で、藻類の標本と長坂有希さんのイデユコゴメの作品「カムイワッカへ、そして私たちの始まりへ」に見入る。何十億年という時間は、心を穏やかにしますね。
結構な時間をよく冷えた展示室で過ごしたので、外に出て30度越えの暑さがしばらく心地よく感じるくらい、身体が冷え切った次第。
あとフライヤービジュアルが素敵。
9/4までですが、猛暑日に行くとほどよく身体が冷えるので、良いと思われます。
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