毎年この日は同じ書き出しなのですが、今日が誕生日の自分にとっては、2月25日が一年の初め。43歳の始まりです。
昨年、「とても個人的なプロジェクトの方は今年が4年目。最初の3年は必死だったけど、今年はもうちょっと気楽に行きたい。」と書きました。
不惑を前にした2016年あたりから「自分にないもの」を求めて惑いまくりの日々で、当然のことながら自分がいかにできないかってことばかりに目が行って落ち込み、余裕のなさから共同作業の場でも全く他者を思いやれず…と、とにかく酷かったのですが。
(ちなみに、ないものを求めることと、あるものを大切にすること、の折り合い?について考え中なのですが、それはまた別の話)
おかげで2019年は少ーし方向性が定まって、そのために今しかできないことを最優先。ようやく自分の中で明確になってきたことがあります。
ということで、ここから本題。今年の投稿は長いです。
まずやっぱり本当に大きな転機となったのは、2017年と2018年のシビウ国際演劇祭(FITS)へのボランティア参加です。
S-AIRに2016年(英語ができない自分初の二カ国語による記録集制作)2017〜2018年(運営)と関わり、いろいろな土地に滞在して創作の糧にできるアーティストを羨ましく思いつつ、その「レジデンス」の仕組みが専門性以外のところにも開かれていかないものか…と考えていたところに、FITSという「ボランティアのレジデンス・プログラム」を発見。
(特に2017年の4時間に渡るオール英語のグループ面接で、一番カタコトで、一番舞台芸術との専門的な接点がない自分に、「何か書いてもらうのはいいかも」的な役割を見出してくれた、コーディネーターの真由美さん&ペトルーツァには感謝しかない。)
2019年には、欧州文化首都でのボランティア・プログラムにも参加でき、「ボランティア・レジデンス」の価値を再確認したのですが、
自分にとってさらに幸運だったのは、FITS派遣時にとてもお世話になったコーディネーターの真由美さんが、2018年に「ボランティア・ブリッジ・プロジェクト(VBP)」を立ち上げ、FITSを中心に新旧の欧州文化首都間や日本も交えた国際的なボランティア・エクスチェンジを進めようとしてくれていたこと。
実は昨年11月にリエカ(2020年の欧州文化首都)へ訪問していたのは、VBPと連携して、札幌とリエカのボランティア・エクスチェンジを打診するためでした。(つないでくれた真由美さんと、突然熱意だけを持って現れた私に会う時間を作ってくれたリエカの方々には感謝しかない…)
欧州文化首都からボランティアを受け入れようと思っているのは、先日自分でボランティア体験をしてきた「冬の野外人形劇」。そして、こちらからは向こうの人形劇祭(か舞台芸術系のプログラム)に派遣するという内容です。
(これまた自分の熱意しかないところに、「いいよ!面白そうだから」と受け入れを快諾してくれた矢吹さんには感謝しかない…)
今年2月はいろいろな事情が重なって実現しなかったのだけど、実現を目指して動いたことで真由美さんとたくさん話し合い、一気に企画内容を固められたし、「次からはこうした方がいいな」という学びもあったし、こちらのプログラム内容も自ら体験していろいろ考えることができたから、結果としては良かったかな。
自分がシビウやマテーラでの体験から得たことをふまえると、連携先や札幌からのボランティアの子(若い人形劇の作り手さんとか)に同様の機会をつくることは大きな意義があると思えるし、何より、「人形劇を主軸としたボランティア・エクスチェンジ」は、今後の双方の、人形劇を中心とした子ども文化の発展に絶対寄与するはずだ、という確信があります。
だから、今年はいろいろまた動いて、2021年以降に向けた連携文化首都を見つけることが目標です。
あと、この自分プロジェクトには「人生を豊かにするための、ギフトとしての仕事」という裏テーマもあって。
要は
本当に1年中舞台芸術に携わる専門的な関わりは、(専門なだけに)限られた人のみにしか開かれていないわけだけど、舞台芸術を愛する一観客として、「今ある」枠組みじゃない、「0か100か」じゃない、関わり方を見つけたかった。
プラス、自分的には「海外の芸術の場との関わり」であることが大きなポイント。
私は専門性から離れた位置にいるけれど、1年のうち1〜2回くらい、2〜3週間でも人形劇を通して海外の芸術の場との関わりを持てて、それが自分だけじゃなく社会に還元できることであるならば、それは私にとって「人生を豊かにするための、ギフトとしての仕事」です。
※ここでの「仕事」は「自分がやるべきこと」という感じで、報酬の有無は関係なし。
この先どんな状況が訪れたとしても、「ギフトとしての仕事」があれば、ワクワクする気持ちを持ち続けていけそうな気がする。
から、
「人生を豊かにするための、ギフトとしての仕事」を見つけることは自分にとって大切なことで、漠然と追い求めてしまう「自分にないもの」って、結局そおいうことなのかなーとも思ったりする。
し、
同じようなことを求めている人がいるなら、「こういった関わり方もあるよ」ってことを伝えたい。
そのためにも、やっぱりこのエクスチェンジは実現させたい…!予算のことやタイミングなどいろいろ絡むので、こればかりはどうなるかわかりませんが…目標があるのは良いことであります。
ということで
何と言ってもプロセスそのものが楽しいので、今想定している結果にすぐに結びつかなくても頑張れるし、後々思いもよらぬ未来につながるかもしれないし。
どう転んでも面白そうだから、このタイミングでこの場に書いてみました。どんな風になるのかなー。
そして
これまた毎年恒例の、生年月日が同じなカジタ君。
昨年から札幌ICCのディレクターに就任して多忙そうですが、お互い、良い43になるといいですねえ。
健康第一で行きましょー。
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