昨日はGeorge Banu氏のトークからスタート。
ゲストはWajdi Mouawad(ワジディ・ムアワッド)。
ちょっと調べてみたら、SPACで過去に彼の作品が上演されてるんですねえ。
「私たちは書物によって真理を知るが、人に会って話すことで、より大きな真理に出会う」という言葉が印象的でした。
次があったので途中で抜けて外に出たとき、ルーマニア人女性から「あなたは彼の作品が好き?私は好きじゃない」と話しかけられ。
彼女が言うには「芸術の意義は調和の大切さを教えることだと思うのだけど、彼の作品には暴力しかない」と。私は彼の作品を見たことがなかったし、好きも嫌いも言えなかったのだけど、
ただ、「調和が大切なことに異論はない」とした上で、「彼はそこへたどり着くのに、暴力的な表現という道を選んでいるだけなのでは?」と返しつつ。
その時は時間がなくて、彼女の「コーヒーを飲みながら、もう少し話しませんか?」という提案を辞退してしまったので、また別の時に会う時間があればいいなあ。
で
劇場に寄って、昨年のボランティア仲間の北川さんと再会。
International Society for Performing Arts(ISPA)帰りの北川さん。このあとご一緒したランチでは、ISPAの会議で西欧に偏った出席者のバランスに対する批判が出たことや、パレスチナ、台湾、香港からの参加者がいる代わりに、イスラエル、中国が参加していなかったなーといったことを聞きつつ。
こういった芸術の場と、政治的なことの関係って、FITSを見ていても感じることで、
芸術の面でこそ、政治と切り離して連携をしていくべきではないのかなーと思うのですが、国からの補助金も得て運営している場合、それは理想論なのでしょうか。
まあ、だからこそ、国の意向に左右されない民間の小さな連携が大事になってくるのでしょうけど。
そのあとは、またいくつかのチームを取材して、
(↑広場でセッティング中の山本能楽堂)
ウォーク・オブ・フェイムの様子を見に行き。
時間になっても始まらないなーと思っていたら、イザベル・ユペール待ちでした。
(↑キリアック氏とともに悠々と登場)
そして、ふと横を見ると、いつの間にかまたWitt氏が。
(↑この直後、こちらを見てニヤリとしていた。)
また自分が来れたらだけど、来年あたり、そろそろ「あ、ウィッツさん」って話しかけても良さそうな気がする。語彙力を高めておかなければ…
で
夜の観劇、1本目。
De Sangre y Raza『Flamenco Roots』。最初はバレエから始まって、だんだん自分の知っているフラメンコになり、最後はコンテンポラリーな表現に。素敵や。
次に移動する途中、一瞬ハーベルマン広場に立ち寄り、山本能楽堂をチェック。
広場は結構な騒音だったので、あまり声は聞こえなかったけど、生の「いいいいよおおおおお」を聴いたルーマニア人は楽しそうでした。
22時からはEun-Me Ahn『Dancing Grandmothers』(from 韓国)。
前半の果てしない動きの後、なんともチャーミングで愛らしい、踊るおばあちゃんたちの映像が結構な時間続く本作。
「笑って太る。踊って太る」というキャプションには、フフッとなりました。
でも、おばあちゃんたちから愛らしさや陽気さを感じるほどに、その世代が戦争によって受けた苦しみを思い出さずにはおれず、複雑な気持ちに。
終演後は、カーテンコール後の振付家の掛け声により、舞台上が観客も混ざってのダンスフロアと化し、最高にハッピーな時間となったのでした。
で、
一晩明けて、つい先ほど、散策中のダンサーたちと道でバッタリ会いまして。
「昨日のパフォーマンス、最高だった!」という話から、おばあちゃんたちを見て複雑な思いを抱いたことも話したら、「気にしないで。ただの歴史だし」と男性ダンサー。(「ミナミケンスケです」って自己紹介してくれて、よくわからないけど、とりあえず「ケンスケさん」と呼びながらお話。)
そこから、彼らがSeoul Performing Arts Festival(SPAF)で発表する作品の話になり、北朝鮮のことをテーマにした作品を制作するべく、いろいろ勉強しているところと話しておりました。「北朝鮮のことを知る機会が全然ないから」と言ってて、そうなんだー、と。
今年のSPAFは10〜11月にかけて開催されるそうで、彼らは10月頭の公演だったかな?ツァエランたちもいるし、見に行きたいな〜。
私、本当に、FITSから素晴らしい果実を毎日得ています。
最終日の今日はのんびりアウトドア公演を見て、夜は昨年に引き続き『ファウスト』の鑑賞です。わーい。
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