今朝の記者会見は山本能楽堂の山本章弘氏からスタート。
会場となった要塞教会の下見に山本氏が訪れた時、キリアック氏から「能は魂の鎮魂のための芸能だから、この要塞教会の中の兵士たちの慰霊碑の前でぜひ能を上演してほしい」と言われたそうで、「キリアック氏から挑戦状を叩きつけられたと思った」と山本氏。
(↑公演の様子。FITSの公式FBより。)
「能は外国人にとってはミステリーです」とSaiu氏が言うと、「能はお客さんに冷たい芸能だと思いますが、その中になんとか温もりを感じてほしい。時空を感じてほしい」と返しておりました。へ〜
ちなみに、「質」に関するやり取りの時に、個人的にトレーニングしているのは美味しいものを食べることと、喉のアルコール消毒ですと答えてて、アルコール消毒のところで会場から笑いが起こってたの、「そこ笑うポイントなんだ」と思いつつ。
次は、ヒエロニムス・ボスという画家の『快楽の園』の絵をテーマにした作品を上演したカンパニーからディレクターのJamie Wright。
どのようにこの絵を理解していったのか、また、それを直接的なメタファーとしてではなく、どう振付に結びつけていったのか、というような質問がされたのですが、
知らない単語が続出の少し込み入った内容のトークになったため、英語理解力が追いつかず、歯がゆい思いで聞いておりました。(ちなみに、ダンスのベースは「地球上のあらゆる生命力」だそうです。)
面白かったのは、会場からの質問で「自分は昨日の終演後、17人にこの作品を特徴付ける単語を聞いたが、1人だけ”Lost”を挙げていた。多くの人は”innocence”を挙げていた」と。その”Lost”についてはどう思うか?みたいな。
「innocence」は思い浮かばなかったな〜。自分の感じた「身体への暴力的な興味」を挙げた人はいなかったのかしら。
そのあとはいくつかのチームを取材して、
↑韓国チーム。ツァエラン(左)とシーヤン。
癒しのレストランへ。
↑「チョルバ」と呼ばれるスープ。美味。
↑黄色いのは、とうもろこしの粉と水で作る「ママリガ」。ポピュラーな付け合わせです。(ルーマニア人と写真を撮ると、「はいチーズ」的に「ママリーガー」と言う人も。)
15時からはルーマニア人ボランティアへの取材。
FITSのボランティア・プログラムは16歳から参加できるそうで、みんなその歳になるのを心待ちにして、半年間トレーニングを積んで、参加しています。
人によっては5分に1度の割合で電話が鳴るという、多忙なボランティア・オフィス。友達も増えるし、いいことづくしとな。
彼らも言ってたけど、音楽のフェスとか、規模の大きいボランティア・プログラムを持つフェスは他にもあるけれど、FITSのようにボランティアがアーティストやゲストのアテンドを任されるのは、彼ら的にも「他にない」と思うポイントらしい。そして、「そこがすごく良い!」とのこと。そりゃそうだよね〜。
パッと見大人びてる彼らだけど、ポーズをとるときの無邪気さは微笑ましかったです。
取材の後は、NFA International Arts and Culture『Medea, Written in Rage』目当てで会場に行ってみたのですが
小さなスタジオでの上演だったため、当日券狙いの人も含めて入ることができず。残念!
気を取り直して、18時からはCristiano de Soursaのファドのコンサートへ。
すっかりファドづいてます。しみじみ。
最後はラドゥ・スタンカ劇場でVuyani Dance Theatre『Cion: Requiem of Ravel’s Bolero』
初めて見た南アフリカのダンス・カンパニー。
なんだけど!
バルコニー席だった上に、前に座ってる人たちがみんなめっちゃ前のめりになってるので、舞台上がほとんど見えず。それで、ボレロの延々と続く後半部分で、ついウトウトしてしまいました…。
起きたら終わる瞬間で、ああああああ。
でも、見れた部分は素晴らしかったです。
はー。FITSも残すところ2日!うおー
(編)
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