森達也監督の『FAKE』、シアターキノで見てきました。

佐村河内さんのゴーストライター騒動、と言っても、当時チェックしていたわけではないのですけど。
ただ、「社会の合わせ鏡」であるメディア、の虚しさはよーーーーーーーーーくわかりました(もちろん、虚しくないメディアも多々ありますよ)。風が吹けば真逆に翻るものの中で、「信じる」とか「信じない」とか、意味ないなあ。
あとは、
彼の元へアメリカ人ジャーナリストが取材に来るのですが、
(自分の場合、映画で垣間見たものしか知りませんが)日本での報道が「嘘をついたこと」に焦点を当てる、感情的なアプローチが多いことに対して、
彼らは「指示書など、佐村河内さんのコンセプトが曲の土台にあることはわかっても、読者にとってはコンセプト=作曲とは結び付きづらい。だから、あなたが作曲できる証拠を見せてほしい。例えば、私たちの前で演奏するとか、音源を出すとか」
「新垣さんが指示書のもとに作った曲を、聴こえないのにどうやってチェックしたのか?もしチェックできていないのなら、それでも自分の作曲と言えるのか?(←この辺は記憶が曖昧なので違うかも。ただ、この質問に対して佐村河内さんは、鍵盤の動きを見ればわかると答えていた。)」
という感じで、「作曲」に焦点を当てた質問を繰り返していて。
そのやりとりを通して、「作曲する」とは何をもってそう言えるのか、ってことを考えたり。コンセプトが「曲」なのか、音符が「曲」なのか、みたいな。
コンセプトやそれに基づいた指示を新垣さんが音符に変換していくわけだから、やっぱり新垣さんの作曲なのかな?
指示書を出して、最終判断を佐村河内さんがしているのなら、「彼の曲」って言える気もするのですけど、どうでしょう。

話題のラスト12分間。
自分としては、
彼は、ベートーベンではないと思う。
けど、
彼の中で大きな変化が起こったことを目の当たりにして、それは素晴らしかった。
に、尽きるかな。
良いドキュメンタリーだったなあ〜。
森監督の、オウム真理教を追ったドキュメンタリー『A』と『A2』はもちろん、綿井健陽、松林要樹、安岡卓治と共同監督した『311』も見てみたいなあ。
『311』は佐々木敦さんの『シチュエーションズ 「以後」をめぐって』で語られていて、『FAKE』を見たあとに「あの監督だ!」と思って読み返しつつ。(こうやって何度でも出会い直せるのが、本や作品の良いところですね。)
来年は山形国際ドキュメンタリー映画祭にも行ってみたい。
そして『FAKE』の配給元の「東風」。
8/13-19にキノで「東風セレクション」として、『牡蠣工場』『風の波紋』『バット・オンリー・ラヴ』が上映。牡蠣工場、札幌で見れるのうれしいです。
ということで
長くなりましたが、『FAKE』、ぜひ見てみてください。
おすすめ!
(編)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA