劇団パーソンズの『私たちの賞味期限』をPATOSで見てまいりました。
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今回が第5回公演ですけど、私は昨年の『CRY WOLF!』に続いて2回目の観劇です。(前回の感想はこちら
主人公は、ヒーローが大好きな女性の漫画家。ヒーローを描いたデビュー作は、少年誌で連載に。現在は(不本意ながら)女性誌で不倫ものの連載を持っており、自分も不倫中。相手は最初の担当編集者で、何度も別れを切り出しながら、やっぱり元に戻ってしまうような状態を続けている、という話。
「依存で何が悪いの!」と開き直るシーンは、「おお」とこの先の展開に俄然期待が高まったのですが、最終的にはハートフルな結果に落ち着いた作品のつくられ方に、
劇中、不倫相手の元担当編集者から「今時ヒーローものは流行らない」と言われながらも、「自分の好きなことを貫く方がいい」みたいな心持ちに切り替わっていく主人公とのリンクを感じ、
この話の内容は、今後の自分たちの劇作についての意思表示なのかしら、とぼんやりと。(そんなことないです?)
その辺はさておき、目立って変わったなーと感じたのは、沈黙の使い方。1年でこんなに変わるものなんだと驚きながら、興味深く拝見しました。
それだけに1つ、個人的にこだわってほしかったことは、
「ヒーローがさっきまでいたの!」と証明するシーンで、こたつをめくる→いない。押し入れを開ける→いない。と来たからには、布団もめくってほしかったんですよねえ。
演劇だから、別にそこに人がいてもどうにでもできるわけで、(例えば布団をめくってそこにヒーローがいたとしても、彼が「ぬいぐるみじゃん」って一言いえば、それで成立してしまうのが演劇。)
「本当は布団をめくるのが流れかもしれないけど、めくっちゃうと(つくり手側にとって)不都合が生じる」という部分をそのまま作品の中に残してしまうと、かなりモヤッとするなと。
話変わり。
昨年に引き続き、今回もあまり音楽を使わない作品でしたが、数少ないだけに影響も大きく。
多分、今回みたいな雰囲気だと、音楽は温かみをあまり感じさせないものを使っていた方が、よりフィットしたような気がするのですが、どうでしょう。
音楽の部分で、自分たちとは違う感覚を持っている人を創作に加えると、今後かなり印象が変わってくるような。
と、いろいろ書きたくなるような作品&劇団でありました。
残りの公演は、
本日15日(金)19:00〜
16日(土)13:00〜/17:00〜
17日(日)13:00〜/17:00〜
前売・当日ともに1,800円。予約はこちらから。
これからどんどん伸びていくのではないかしら、と思わせる若手劇団です。よろしくどうぞ。
あ、ちなみに本作、井上嵩之さんがいい仕事してました。あの引いた感じは元々なのかな?何となく、『ブレーメンの自由』での経験が生かされてるのかなと、思った次第です。
(編)

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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