「名作誕生や!」とワナワナしました。コンカリーニョプロデュース『茶の間は血まみれ』。※作:弦巻啓太(弦巻楽団)/演出:イトウワカナ(intro
131108chanoma
道路標示がいくつも描かれ、ところどころが黄色やピンクに塗られたステージの上には、両脇に自転車が何台か、と、中央にはライトに照らされたマイクスタンドが一本。
ついているのはマイクではなく、半分皮がむかれたバナナです。
期待をそそる感じで始まった本作、父と息子の最初の口論こそ神妙に聞いてしまいましたが、「僕の家族について」徐々に語られていくうちに、誰もが一度は経験したであろう親と子どものやり取りに思わずニヤニヤ。
お父さんが出てくるたびに、「なになに?今度は何があったの?」とつっこみたくなるおかしさが。
門限は18時、夜遅くの彼女からの電話は注意される、成績について小言を言われる…何度か繰り返される親と子の衝突シーンも、端から見ていると(ここ大事)、両親は至極真っ当なことを言っているのですよね。
この、「端から見る」という距離感が、きちんとストーリー上でも演出上でも考えられているところが、結果として素晴らしい作品誕生につながったような。(ある程度時間が経っていたから、できたのかな?)
ここを間違えると、感情過多になってしまって、ちっとも笑えない。
本作は、見ている人が「いや、それ啓太が悪いよ」って笑える距離感がきちんと確保されており、だからこそ、目の前のやり取りにスッと我が身を重ねることができたのかなと。
自分と自分に起きた出来事の間にも距離を置いて考えることができるから、例えば「あのとき、ああ言ってたな」というようなことも、素直に受け止めることができるのだと思います。
私は始終笑いながら見ていたけれど、後半からは、笑いながら同時に泣けてしまいました。
そんな普遍的な家族の話を、introイトウワカナさんがポップにファンキーに仕上げています。
相変わらず、一緒に踊りたくなるノリの良さ。さすがだなー。
あと、真面目で頑固な父親役を演じた柴田智之さんが素晴らしく、雪山でのウェーデルン・シーンには笑いました…あと最後の方とか(これは見た人だけのお楽しみ)。
「お父さん、厳し過ぎない?」とか「ああいうもんだよね」とか、見た後にいろんな年齢の人と話したくなる作品であるということもステキです。
残りの公演は、9日(土)14:00〜/18:00〜
10日(日)14:00〜
11日(月)20:00〜
上演時間は80分です。予約はこちらからどうぞ。
現代演劇の楽しさがつまった作品なので、ぜひぜひこの機会に足を運んでみてください。
※公演終了後に、もう少し内容について触れたものを追記するかもしれません。
(編)
 

 

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