今読んでいる本。

ユリイカ2013年1月号。特集は『この小劇場を観よ!2013』です。
野田秀樹さん(NODA・MAP)と岡田利規さん(チェルフィッチュ)の対談で、興味深いやり取りがありました。
昨年3月に行われた、岸田戯曲賞の選考会についての話題で、「編集=演出を前提とした戯曲の価値をどう見定めるか」ってことから始まり、
直球な物語をポストドラマ的に展開する若い世代についてはどう思うか?という質問に対しては、
岡田さんは「とんがった系の手法を用いているものが、ポストドラマ的なのかというと、そうではないと思う」としたうえで
「安易なドラマを、あたかもそうではないようにカモフラージュしても、向かっているところはドラマに他ならない」
「用いられている手法を評価するだけでは、評価として不十分だと思います。どのような手法を用いているかは、どういった目的のためにそれを用いているかということと束にして評価しないと」
と。
それを受けて野田さんが、「手法を目的に奉仕するようにうまく消化できていないんだよね」とおっしゃっていて、とても納得。
以前書いた「作品の本質(テーマ?)と構造が一致すると、強い」という自分的発見は、きっとこういうことなのだろうなあ、とぼんやり思いつつ。
今年も遠出して、いろいろな作品を見に行きたいなあ。
今月23日に出る、岡田さんの著書『遡行 —変形していくための演劇論』も楽しみであります。
本号は他にも充実した内容てんこ盛りですので、興味を持たれた方は本屋さんへどうぞ。
私は今日明日で読み終えることが目標、です。
(編)

 

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