昨日の一冊。

木暮太一さん『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』
某雑誌の書評で
「自分の『給料』がどう決まっているか、説明できるだろうか?(略)『給料』の本質を知らなければ、『給料』を上げることはできない。『資本主義経済の中で“働く”とは?』を問う作品。」
と紹介されており、そういえばあの金額はどうやって算出されているのか謎だなあ、と。

マルクスの『資本論』の中から「使用価値」と「価値」という二つのキーワードを取り上げ、労働力の価値を詳しく説明しながら、給料の構造が解き明かされていくのですが
「そうだったのか!」という驚きと、少しの空恐ろしさも感じつつ。
途中、会社の利益とは何か?会社はどうやって利益を生み出しているのか?という章もあり、俄然これ関係の本も追加で読みたくなりました。
で、本書の目的は、資本主義のこの世界の「正体」を理解すれば、この世界で生きやすくなるように働き方・生き方を変えることができる。というものなので、後半はその辺が語られます。
個人的には「変化が遅い業界、仕事のやり方が本質的に変わらない業界では、積み上げた資産は陳腐化しにくい」という指摘が新鮮でした。
なるほどねえ。
大工さんとか、真っ先に頭に浮かびましたけど。興味ありあり。
坂口恭平さんのツイートも毎日興味深く拝見しておりますが、最近出した著書『独立国家のつくりかた』あたりも合わせて読むと、脳のまた違ったところがスコーンと開けそうです。
世の中(というか、そこに生きる自分たち)、いろいろ変わり時ですねえ。
(編)

 

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