先週見たもの。

北海道のお葬式』@北海道博物館

以前『土葬の村』を読んだときに、北海道の土葬状況はどんな感じだったのかなーとチラリとネットで調べて、「北海道の移住文化からみる葬送儀礼の構築」なるコラムを見つけていたのですが。本展覧会を見た後にそのコラムを改めて読むと、入り具合が違うなー。

もう一つ、展示最初にあった「博物館の『アイヌ文化』の限界を知ること」の中で、「伝統」「現在」「同化」という括弧付きの言葉を交えながら語られる内容も、読めて良かったです。

「目に見えるものの裏側にある「空白」の存在を忘れてはなりません」

ということや、

「なぜこれらのものが博物館に収められることになったのか」

という視点も、とても大切だと思った次第。

ちなみに、入場料に道民割(200円引き)があることも初めて知りました。受付で聞かれたのだけど、サービス自体は最初からあったのかな?600円で総合展も企画展も見れるのってすごー。

お次は藤野知明監督のドキュメンタリー『どうすればよかったか?』@シアターキノ

 

映像だけだと少しわからないところもあったので、パンフレットも購入(買って良かった)。

ディレクターズ・ノートの付記のところにあった、「『精神障がい』という言葉は、人に誤った印象を与える」という監督の考えに、自分も同意します。

あくまでも脳の機能に不具合が起きているのであり、それは他の内臓の不具合(病状)と変わるものではない。「脳」ではなく「精神」と言ってしまうと、人間性みたいなことに結びついてしまうから、偏見や恥じるような気持ちになってしまうのではないのかなあ。

あと支離滅裂なことを話し続けるお姉さんの横で、普通に食事を続けたりしているご両親の姿を見て、「ありのままを受け止めること」と「見て見ぬふりをすること」の違いについても考えたりしました。

25年が経ってやっと医療にアクセスできた後のお姉さんの表情を見ると、これをもっと早くにできなかったものかと自分は思ってしまうのだけど。

もう一つ、私たちは日々いろいろな場面でいろいろな人とすれ違うわけですが、その人が抱えているものは本当にわからない。ということも思いました。

自分とは全く異なる人生を歩んでいる無数の他者と、日々すれ違っているのだなあ。同質なものなど、この世にはないよ… 。

あ、この日は映画前にさいとうギャラリーにも寄って、「オトナプリンツ」も見てきました。

カミムラルイさんの作品、好きだったなー。

あと川口巧海さんと野澤桐子さん。

気づけば、あと1週間ちょっとで今年も終わり。書けてないブログも、せっせと書いていかなくては。

(編)

 

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