『宿りして』の次は、札幌座Pit『カフカ経由シスカ行き』をシアターZOOで。

冒頭、沢さんと歩さんの二人芝居のような形で始まるのですが、俳優として舞台にいる沢さんを見るのは初めてで、嬉しい驚き。

ヘンテコなおじさん二人が、たまに魔法を使って夢のような世界を舞台に出す、素晴らしい時間でした。

そして何と言っても本作の凄みは、そうやってヘンテコな調子で進んでいくものが、徐々に現実と地続きになっていくところで。

二人の語りから、私は戦争時に日本軍として戦ったアイヌの男性たちのことが頭に浮かびました。和人として日本のために戦う人たちとは違う複雑な心情を抱きながら、戦場に向かうこと。今ならロシア軍でとてつもない数の犠牲者が出ているけれど、その多くは少数民族や貧困層であること。

そして、目の前に現れた美しい光景は、爆撃を受けて一瞬で無になってしまう。そのあっけなさ。

あー、良かったなあ…。

余韻に浸ったボケーッとした頭で、シㇽキオプロジェクト『縄す』が開催中のTO OV cafeへ。

十年二十年と同時開催とのことでそちらの展示も見てきたのですが、両会場で雰囲気が全然違って楽しかったです。

TO OV cafeの方は、(確か)青森の三内丸山遺跡に復元されている大型掘立柱建物を模した木柱を中心としたインスタレーションで、「古村の4名の職人の寮」的な雰囲気にしたのだそうな。目に楽しい。

ちなみにこちらで『週末の縄文人』という本を発見したのですけど、こんな人たちがいるとはー。

Youtubeチャンネルもあった。

すごいなあ。

十年二十年の方には土偶が展示されており、どれもめちゃかわいくて見入りました。(特にミツグさんの熊のお尻の穴にグッときた。)

会場にいらした大西洋さんにとても丁寧に解説していただき、楽しく拝見。ありがたやー。

本展は12/10(日)まで。ぜひ二会場をハシゴしてください〜。

(編)

 

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