2009年から2020年まで開催されたフェスティバル/トーキョー。
私が初めて見たのは2012年で、それまでの数少ない演劇体験が吹き飛ぶほどの先鋭的な現代演劇の洗礼(特に『光のない。』で。)を受け、今に続く演劇に対する興味関心がいきなり形作られた、自分にとって大切な演劇祭です。
で
8月下旬から、過去にF/Tで上演した作品の中から10作品の記録映像を2作品ずつ、記録映像を10日間限定配信する「アーカイビングF/T」というプログラムが始まり、
その第一弾配信、バック・トゥ・バック・シアター『ガネーシャVS.第三帝国』を早速。
いつものごとく、特に事前に何も見ず、ヘンテコで最高だなーと思いながら見ていたのですけど、バック・トゥ・バック・シアターは知的障害を持つ俳優たちと共に創作する、歴史ある劇団なのですね。
自分が舞台上の彼らを、「ヘンテコ」と思いながらもそのままスッと色眼鏡なく見れたように、現実社会でも演劇のように他者を見る(=スッとそのまま受け入れる)ことができるといいのにな。
私は演劇だと色眼鏡を外すことができるのに、現実社会だとどうしても「ヘンテコ」と思うことに居心地の悪さを感じるし、そうすると途端に相手をどう見ればいいのかわからなくなってしまう。
そこを乗り越えたいと思いながら、現実の壁をなかなか乗り越えられずにいる自分がいます。
アーカイビングF/T、今後の配信作品も楽しみ。
Edinburgh International FestivalのAt Homeからは、『The Soldier’s Tale』を。
※EIFの『The Soldier’s Tale』は予告動画がなかったので、代わりにConstella OperaBalletによる『The Soldier’s Tale』をどうぞ(全編見れます)。
(ストラヴィンスキーの『兵士の物語』については、こちらの解説記事も参考にどうぞ。)
初めて見たけど、「過去に持っていたものを、現在持っているものに加えようとしてはいけない。現在の自分と過去の自分は別ものだ。」
「全てを持つことは許されない。選ぶことを学ばなければならない。一つ幸せなことがあるなら、それは全て幸せということだ。幸せなことが二つになると、それはないに等しい。」
という悪魔のセリフが印象的。
後者は日本語だと「二兎を追う者は一兎をも得ず」的なことかなーと思いつつ、前者の教訓はロシアならではなのかな。日本で同じようなことを言う言葉って、出会ったことないような。
先週はあと、
クリストファー・ノーラン監督『ダンケルク』
(めちゃ好きだった…。戦争、嫌だ…)
ヨルゴス・ランティモス監督『聖なる鹿殺し』
『ダンケルク』にも出てきたバリー・コーガンが、一家に災いをもたらす少年役。バリー・コーガン…重苦しいぜ!
冒頭から不穏な雰囲気しかなくて、ヒーと思いながら見ていたけど、鑑賞後に読んだギリシア神話を元に読み解いているレビューで、面白さ倍増。映画を公開から時間が経ってから見ると、WEB上の読み物が充実していていいですね。アリガタヤアリガタヤ。
あと劇場公開中の『孤狼の血 LEVEL2』の話題を見かけたので、まずは『孤狼の血』の方を。
面白かった…。LEVEL2も見たい…!
といったあたりを見てました〜。
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