4/17(金):昨年のふじのくに せかい演劇祭で上演された『Scala』で、観劇後の遊びで初対面の人たちと大いに盛り上がったことが懐かしい、ヨアン・ブルジョワ。

2017年にパンテオンで上演された『La Mécanique de l’histoire(歴史の力学)』をもとに制作された映像「Les Grands Fantômes(偉大なる幽霊たち)」が公開されていたので、早速。

美しい…
4/18(土):The Royal Ballet『The Metamorphosis』

カフカの『変身』は高校生のときに読んだきりですが、今改めて内容を振り返ってみると、結構切ない…。
それはそうと、多和田葉子さんによる『変身』の新訳について、米光一成さんが書いた興味深い記事を発見。
「原文が持つ何かを、するすると突っかかりのない日本語にするのではなく、乱反射するような日本語」で翻訳された多和田さんの文章について言及していて、
翻訳に関して「自国語で書かれたかのような訳文を指す「透明な翻訳」と、原文が透けて見えてこれは翻訳だとわかる「透明な翻訳」」があることを知りました。面白いな。
「翻訳」という行為には、興味が尽きない。いつか自分も深く関わってみたい…(遠い夢)。
4/19(日):『37 seconds』@Netflix

誰が何を演じるか。について、演技の道に対する障壁が取り除かれていくことは素晴らしいことだと思うのと、マジョリティにいる側の人が無意識に搾取しがちなことへの注意深さは、あってしかるべきだと思うので、本作の出発地点がまず素敵だなと。
「性」に関することは多面的で、自分の考え自体も迷子になりがちなのだけど、「あるもの」を無視されない状態は、自分を生きるために大事なことだなあ、と。
脇を固めた役者たちも良い感じ。渡辺真起子さん、好きだなー。
4/20(月):『Contagion』(2011年)@Netflix

まあ、見ちゃいますよね。脚本家へのインタビューがこちら
非常事態に銃を所持して自衛が必要な国も辛いけど、そおいう摩擦と無縁な代わりに能力のない人たちがトップを占めてこれた国も辛い…。(し、後者でも、結局国民は違う意味での自衛が必要。)
4/21(火):ミュンヘン・カンマーシュピーレ(市立劇場)によるレパートリー作品の記録映像配信から、ラビア・ムルエ『Sand in the Eyes』(2018年)。
シアターコモンズ’19で、レクチャー・パフォーマンス『歓喜の歌』を上演したムルエ。ずっと気になっていたアーティストなので、今回別作品を見ることができて嬉しい。
ある日自宅の郵便ポストにUSBが投函されていて、中を見るとISISのプロパガンダ映像が入っていた、という実話(本当に?)からスタート。
その中の一つは自分とそっくりな男性が語っている映像で、さらに別の映像ではリドリー・スコット監督『キングダム・オブ・ヘブン』の1シーンが再現されており、なんとそれは自身がエキストラとして出演したシーンだったというつながりと、
アラビア語の辞書に掲載されている「エキストラ」の意味、そこから中東において民衆や国民にどのような意味づけがなされているかという展開へ。
後半、ISISの斬首ビデオとドローンによる空爆ビデオを対比して、やってることは同じ「殺人」であるにも関わらず、鑑賞者側に見れる見れないの違いが出てくることや、そこには何が隠されていて何が露わになっているか、みたいな話に。
そこに何が映っているのか、現実とフィクションとの曖昧な境目など、脳みそがぐるぐるする1時間でした。面白い…。
今日は何を見ようかな。
(編)

 

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