3日目は『ブルーシート』からスタート。
”2013年、飴屋法水といわき総合高校の生徒10人が上演した『ブルーシート』。
東日本大震災と原発事故後の風景、そこで生活する高校生たちのたわいのないやりとりを、不在の「11人目」を軸に描き、生と死、希望のありかを問うた本作は、
わずか2日間の公演にもかかわらず、飴屋の岸田戯曲賞受賞をはじめ大きな反響を呼んだ。
それから2年。待望の再演となる今公演には、初演を経験した元高校生も参加、「いま、生きていること」に向き合う。”
とあるように、元々の「震災から上演(初演)までの時間」に加えて、「初演から現在までの時間」も織り込んでの再演です。
初演時に存在した人が亡くなっていたり、なんか、そういうことも、たまらなかったなあ。
「人は、見たものを、覚えていることが、できると思う。
人は、見たものを、忘れることが、できると思う。」
という台詞から伝わってくる切実な思いは、戯曲から受け取ったイメージそのままに、やっぱりズシンと胸に響いてきたのでした。
時間は物事を複雑にしていくばかりで、決して解決なんてしてくれないような気がする…。
本作には、複雑なものが複雑なままにあって、それをこちらがどう受け取るか、というところで自分的発見があったのでした。
あと最後の方の、ランニングマンをしながらの「逃げて」という繰り返しの叫びを見ている時、後ろの空を鳥たちが自由に飛び去っていくのを見て、「ああ、そういうものだよなあ」と。
人間は、哀しいですね。
私が見た回は朝からの小雨が上演中どんどんひどくなって、正直かなり寒かったのだけど、
最後の方だけ一瞬雨が止んで、もうそのあたりにも涙腺が緩んでしまいました。
ふー。
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