TO OVを出た後は、ご近所のギャラリー創で今日から始まった、西窪愛子 写真展『春愁ひ ~ Mlancolie de printemps ~』を。
「銀塩、白黒写真をキャンバス地やアクリル板に焼き付ける手法で、パリの街の心象風景を撮る」作家さん。
写真乳剤が塗布されたキャンバス地やアクリル板には手の痕跡が残っており、写真だけど絵画のような、不思議な作品でした。
キャンバス地の作品には、乳剤の気泡によってできたひび割れなんかもあって、絵具っぽさあり。
こうやって手を入れることで、フィルムに写った邪魔なもの(車とか)が消え、「現実なのに幻想のような」作品世界が出来上がっておりました。
「デジタルで加工しようとは思わないのですか?」という質問に対しては、ご本人曰く「フィルムの現実感が大事」とのこと。
どんなに幻想世界を漂っても、片足は現実についていたい、みたいな。
そこがデジタルになってしまうと、全てがつくりもののように感じられる、というようなことをおっしゃっていたような。
あとは、フィルム以前のガラス乾板という昔ながらの手法のことにも触れつつ。
透明のアクリル板だと、奥に写真の影ができて、その立体感も素敵でした。(これは実際に見ないとわからないと思います)
本展は14日(月)まで。必見!前のエントリーの、TO OV cafeとのハシゴがお勧めです。
ちなみに私がギャラリー創に到着したとき、先客がいらっしゃったのですが、
その方も早速ブログに本展のことを書いているのを発見。写真家の方だったのですねえ。
(彼のブログはこちら)
私、とても感心しながら話を聞いていたのですけど、彼のブログに掲載されている写真を見ると、めっちゃえらそう…(汗)
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