昨夜はBLOCHでリリカル・バレット6thSHOT『No.721』を。
この『No.721』という作品、脚本を手掛けたのは御笠ノ忠次さんという方で、今年の4月に彼自身の演出で時速246億という劇団が東京で上演しております。
ちなみにそのときのフライヤービジュアルはこちら↓
この↑公演は見ていないのですけど、フライヤーが公演の雰囲気を表現しているとして、どんな感じだったのかしら、と想像してみるのも楽し。
さて、谷口健太郎さん演出の『No.721』。
彼の作品を見るのは、前回の『センチメント・エキスプレス』に続いて二度目。
『センチメント〜』のときの列車の美術表現や今回の美術セットなどを見ても思うのですが、何と言うか、彼の表現世界の根底には「儚さという美」があるなあ、と。
それは、記憶の奥にかすかに立ち現れるものであったり、大きな時間の流れの中で見た人間の存在であったり。
突き詰めると、そういった儚いものを内包した男性の佇まい、のようなところに、彼の美学があるような気が。
(役者さんがそうだ、とかではなく、作品全体から醸し出される雰囲気が。)
『No.721』には、
ある一人の人間の存在が抹消されるということの空恐ろしさ、記憶を失うことで喚起される言いようのない焦燥感、をリアルに追体験できるシーンもあり。
あのシーンは、体感する価値ありだと思います。
本作品、日本演出者協会主催 「若手演出家コンクール2012」 の第二次審査対象作品だそうです。頑張ってほしいですねえ。
個人的な妄想としては、谷口さん作・演出で、ダンサーの平原慎太郎さんと東海林靖志さんによるzanahoria(サナオリア)の舞台を、いつか見てみたいなと…
あと、昨日出演されていた深浦佑太さんの動きにはキレがあるので、身体の動きを面白く取り入れた作品で見てみたいなあ、とか、
山田マサルさんが代表をなさっているパインソーは、次必ず見に行こうとか。(まだ見たことなし)
いろいろ収穫のある観劇でありました。
本公演は、本日(11/3)は14:00〜/19:00〜
11/4(日)は13:00〜/17:30〜
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