読み終えた本。アンジェラ・サイニー『家父長制の起源

内容を出版社のサイト(上のリンク先)から引用すると

男はどうして偉そうなのか。
なぜ男性ばかりが社会的地位を独占しているのか。
男が女性を支配する「家父長制」は、人類の始まりから続く不可避なものなのか。

これらの問いに答えるべく、著者は歴史をひもとき、世界各地を訪ねながら、さまざまな家父長制なき社会を掘り下げていく。
丹念な取材によって見えてきたものとは……。
抑圧の真の根源を探りながら、未来の変革と希望へと読者を誘う話題作。

といったもので。

国家にとって人口規模の維持と管理は極めて重要で、人を支配することこそが権力全般の鍵であるため、その目的に対して効率的に機能する社会規範をつくって根付かせることが行われてきた結果としての、現代にしぶとく残る家父長制なわけですが。

とはいえ、結局は権力者の利益のために人為的に作られたものに過ぎないのだから、人によって作られたものは人によって変えていくことも可能なのである。

という、中盤までどんより疲れる内容でありながら、最後には希望も感じられる秀逸な一冊でした。

年初めに読み始めて、途中休憩を入れつつ、旅のお供に持参しつつ、何とか読み終えることができてスッキリ!

それにしても、おかしな規範が変わっていくのに、あと何十年くらいかかるのでしょうね。夫婦別姓ですらいまだに実現できていないところにクラクラするけど、それでも今立っている場所は、十年前と比べるとだいぶ進んでいることはわかる。

とりあえず十年後には、夫婦別姓も同性婚も成立していますように!

(編)

 

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