先週日曜日は、SCARTSラーニングプログラム「推しアニメーションガイド」へ。
この一連のツイートを見て楽しみにしていたイベントです。
映画好きの間でも、なんとなく短編アニメーションは見ていない方が多い中で、「ラーニングプログラム」とは言え単純に作家の視点てめっちゃ面白いなという経験を通して、地元でもっと短編への感想を言語化してくれる人が増えたらいいなと思ってます。一緒にポカーンとしながら言葉を紡ぐみたいな。
— 小野朋子 ONO Tomoko (@tmkono) May 2, 2025
前半は、ゲストの山田遼志さんのオリジナル短編作品『Hunter』やMV作品などの上映。
後半は、新千歳空港国際アニメーション映画祭のコンペティション部門歴代入選作品から山田さんがセレクトした、「推しアニメーション」3作品の上映。
という流れ。
で、「推しアニメーション」その1はステファン・ヴィユマン『A Kind of Testament』
ステファン・ヴィユマンの所属するRemembersというフランスの制作会社は、おしゃれなアニメーションをめっちゃ作っているそうで、公式サイトやインスタグラムを見ると楽しいです。
ふざけたものを5年かけて制作する、その胆力!とその土壌!が山田さん的にまずグッと来たポイントだったっぽい。確かに…!
続いて2本目は木原正天『ヤポラポンキー』
死にまつわる深いことを描いているのに、画面設計があっけらかんとしている「悟っている感じ」、無駄なものを描かない省略の良さを感じる作品、とのこと。
木原さん、アヌシー国際アニメーション映画祭2025の卒業制作部門に2024年度大学院修了制作の『Q』が選出されるなど、小野さんも「逸材!」とおっしゃっていた方で。
今年の新千歳でも見る機会はあるかな?楽しみですね。
3本目はシャイエンヌ・カノー=ワレ『My Very Own Footballer!』
まず、「どうやってこの意味不明な作品の企画書を通して、CANAL+のお金をゲットしたのか?」に笑った。さすがフランス。
というのはさておき、本作は「サッカー選手を所有すること(って言われて意味わかります?)」がステイタスな世界を描いているのだけど、フランスの作家がこれを描くことについて、「サッカーの移籍市場(投資対象となるサッカー選手)や、権威化する映画祭を同様のことが起こっているサッカーリーグにかけて皮肉っているのでは」的なことを話していて、「へえええええ」と。
この辺で終了時間が迫ってきて、小野さんから「作品に対する引っ掛かりをどこに求めますか?」みたいな質問があったのですが、それに対しては「見たことのない感じ、予想のつかない展開、子供の頃の記憶を思い出して優しい気持ちになれるような感じ、ユーモア性」などが挙げられていました。
なるほどな〜
で
自分が作品について語るときは、それをどう受け止めたかみたいな話が100%(技術的な話はできないし)になるので、山田遼志さんの語る上記のような話も興味深く聞いたのですけど、せっかくなら技術的な推しポイントも聞いてみたかったなーという思いもありつつ。
そうしたら、引っ掛かりの質問に答えた後に、まさかの「このシーンのここが好き」みたいな準備もあったことが発覚。
いやあ、それも聞きたかったーーー!!!となりましたよね笑。あと30分くらい延長できたら良かったな〜。
本人曰く、普段もよくPCで映像を見せながら推し話をしているらしく、それを聞ける人がうらやまし!
そんなこんなで2時間があっという間に過ぎてしまったのですが、こういう感じで今年新千歳で出会う作品についても、観た後で誰かと話せるといいな〜という思いがふつふつと。
そういえば、演劇祭には観客が感想を語れるようなカフェやバーが交流スポットとして設けられることが増えてきたけど、映画祭などにもやっぱりそういう場があるのかな?(ありそう)
SHIZUOKAせかい演劇祭の「しずおかのひみつ」でも再認識したけど、観たあとのモヤモヤや勢いみたいなものをそのまま出せる場があると絶対楽しいから、作家同士の交流だけではなく、観客同士も交流できるようなスポットができていくと、一観客としては嬉しいな。
推しアニメーションガイド、次回があったらまた行きたいっす。蓄積を増やしていきたい!
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