9日に見た吉雄孝紀監督作品『町議・房子の逃走』のことをぼんやり書こうと思っていたら、意外と日が過ぎてしまいました。
DM
架空の町・栗川町で町議会議員をしている鈴枝房子、45歳。
父から受け継いだ?駅前で70年続く仕出し屋「菊屋」は開店休業状態、議員報酬は月168,000円、町に延びる鉄路は廃線決定。町には本屋もなく、高校進学を控えた子どもたちの将来を考え、菊屋を処分して札幌に移り住むことを真剣に考え中。
この議員報酬168,000円は、「全国1568位/1750地域」という位置づけみたいです。つい、町村議会実態調査を見てしまいました。
そして、今朝の朝日新聞朝刊に地方統一選の記事が載っていたのですが、北海道、首長・議員選挙両方で無投票ってところが増えてるんですね。
記事を読みながら、『町議・房子の逃走』のことを思い出してました。
私は札幌でしか暮らしたことがないから、人口数万人の町での暮らしがピンとこないのだけど、そのピンとこない私とそういった(札幌の未来でもあるかもしれない)町を想像力でつないでくれるのが、『町議・房子の逃走』ような作品で。
それを通して足元への想像力を得ることができる、そういった作品に、もっと触れないといけないなあ。地元で芸術作品をつくるってことの、一つの大切な役割でもありますね。
もう一つ、先日『バーニング』も見ました。

ベン役の彼、どこかで見たことあるなあと思ったら『ウォーキング・デッド』のグレン役をしていた人じゃないですか。(『ウォーキング・デッド』は途中で挫折したので、久しぶりに検索したら、グレンはめっちゃグロい死に方をしていてびっくり汗)
主人公のジョンスの実家があるのは、軍事境界線(38度線)の近くにあるパジュという村で、こちらのインタビューから引用すると

「パジュはソウルから車で1時間ほどの場所です。昔は伝統的な農村だったのですが、今は農村の共同体が解体され、倉庫や工場や外国人労働者が目に付く場所に変化し、農村としてのアイデンティティを失ってしまった空間といえると思います。休戦ラインの川向こうの方には、北朝鮮が見え、対南放送のスピーカーの音が聞こえてくるのです。南北関係が今は良好になっているので最近は静かですが、撮影中はずっと聞こえていました。韓国社会の日常を象徴するような場所でもあると思います。表向きに、南北の緊張状態は目には見えないかもしれませんが、あの場所に行くと、それが日常になって、見えてくるような気がします。そういう意味で、韓国の現実を見せられる場所だと思うのです」

とのこと。本作中でも実際にスピーカーの音が聴こえていて、今後またニュース等で38度線のことを目にするたびに、この映画でのスピーカーの音や村の風景みたいなものを思い出すのだろうな。
直接的でも間接的でも、世界で起こっていることや、日本社会で起こっていることへの想像力だったり考える力を促してくれる作品が好きです。
(編)

 

2 Responses to 見た映画、『町議・房子の逃走』/『バーニング』

  1. スズエダフサコ より:

    指輪ホテルでお声がけいただき、ありがとうございました。
    そう、狙ったわけではなかったようなのですが、
    選挙の時期と重なり、
    しかも地方の現状を示唆するようなタイミングでの上映となりました。
    他の場所から来た人が町おこしをしていく様も重なるような。
    また何年か後にこの作品を観た時、
    今のリアルな空気感を思い出せたらいいなと思いますー。
    (何も変わってなかったらそれはそれでまたすごいことですが…苦笑)
    興味深い記事が多いので、また寄らせてもらいますね。

    • (編) より:

      あら!訪問いただき、ありがとうございます〜。こちらこそ、奇遇にも席が隣でお話できて嬉しかったです。そうですね、数年後に作品を通して、また今を振り返る機会があると素敵ですね。スズエダさんにもまたどこかでお会いできることを祈りつつ。今後ともよろしくお願いいたします〜!

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