500m美術館の『My Collection』に参加しています。
↓こちらは搬入現場へお邪魔したときの様子。
(翼さん、お写真ありがとうございます。500m美術館、寒かった…)
今回の展示作品を選ぶ過程としては、
まず「作品を買う楽しみを伝えたい」とのことだったので、自分の購入先(ギャラリー、アートフェア、作家から直接)が全て含まれるように。
さらに「キャプションでコレクションの方向性などにも触れてほしい」とのことだったので、「こういう理由で選んだ」という「理由」がわりと多様になるように。
そして、文字数制限のあるキャプション内で一つひとつの作品について説明したかったので、結果として7人の作家さんを紹介することに。
(でも、お隣の大井恵子さんみたいに、小さめの作品をたくさん展示することにしても良かったな〜と思った)
という形で選んだ作品を展示しております。
で
今回の展示で発見したことは、
私の持っている作品には、
「そのときの自分に必要だった」とても私的で主観的なものと、「この作品に可能性を感じる」という、わりと客観的な視点で選んだもの、
さらに、「家のあそこに飾りたい」というインテリアとしての好みで選んだもの
が、混在しているんだなーということ。(それらの間に優劣はありません)
それらが「展示作品」として同じ場所に並ぶことで、まあ、正直、困惑した次第です。
困惑の原因ってなんなんだろう…うまく言えない。
けど、展覧会の会場に潜在する定義というか、なんかその辺に理由がある気がする、気がする、気がする…。
とはいえ、面白いなあと思ったのは
「そのときの自分に必要だった」とか「この作品のこういうところに可能性を感じる」とか、家で作品を眺めるときは購入時の気持ちが自然とセットになっているわけですが、
こういう展示の場に出ると
そういった背景はスパッと切り落とされ、純粋に作品そのものの力が試されるのだなあ、と。
これは発見だ。
テキスト(物語)とセットで作品を展示する、ということの意味合いの一つが、実体験として自分の中にストンと落ちた気がするな。
あとはー
今回のように後々どこかで見せることを考えるなら、やっぱりベストな状態で見せられるよう保管に気をつけたい。
のだけど、
私は、やっぱり飾って生活を共にしたい。
ので、
家に飾っていたためにやや経年変化してしまったものは、自分としては、そのまま展示の場に出すのは控えた方がよかったかなあ。
なんてことも考えました。
でも、昨夜のトークで石鍋さんが「その作品の本番はいつなの?」とおっしゃっていて、むしろ経年変化した「今」の状態が、この作品の本番なのかもしれないなあ、とも。
家具でも服でも家でも、生活に馴染んで良い味わいが出てきたものが好きで、作品についても家で見ている分にはそこも含めていいなあと思うのに、なぜ展示する場合にはそう思えないのだろう?(この作品の何を見せたいかって部分かな?)
という、自分にとって良い問いも生まれました。
いやー、ひとつの展示に参加すると、膨大に得るものがあってすごいなあ。
そんなこんなで、500m美術館の『My Collection』展、
他の方々の展示もステキですし、同時開催のSapporo Section 3 : Photo「記憶と記録の札幌」も面白いので、
街中にお越しの際はどうぞお立ち寄りくださいまし。
あ、あと大井恵子さんのキャプションも「なるほどなー」という感じなので、ぜひご一読を。
ふー。
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