昨夜はSNOW MIKU LIVE!2015へ。
スクリーンショット 2015-02-08 13.29.46
一度見てみたいと思っていた、初音ミクのライブ。(2階席から拝見)
私は特にファンというわけではないのですけど、現代人形劇のデジタル版というか、舞台作品としてとても楽しかったです。
例えば、大通公園西5丁目で上演中の人形劇&オペレッタ『雪の国のアリス』の芸術監督をされている沢則行さんは、人間と人形が同じように舞台に立つ「フィギュア・シアター」という手法で創作されていて、
彼の作品では仮面や人形の造形的な美しさと、生身の人間だからこそ表現できる躍動感が存分に生かされた世界を味わうことができるのですね。
人形と人形遣いが、お互いの演技を引き立てているというか。
で、
私は昨夜の初音ミクのライブで、同じような感覚を覚えたのです。
フィギュア・シアターの人形遣いのように、1階スタンディング席のファンパフォーマンスが作品世界に躍動感を与えていて、ファンの存在が、映像テクノロジーに対して他にない価値を与えているなあ、と。
あれはスタンディング席までが舞台ですねえ。
「観客」ではなく「つくり手」だし、かつ、ファンなら誰もがそこに立てるというのが素晴らしい。
(終演後スタンディング席から拍手が起こったのも、自分たちがこの時間のつくり手の一員であるという誇らしい気持ちが伝わってきた)
もうひとつ。
途中、「from インドネシア」としてインドネシア語の歌をミクが披露していたのですが、大勢の人が聴き入る姿からは「受容」という言葉が浮かんだりして、
今そういう場面を目にすると何だかぐっとくるものがありました。(初音ミクはぜひ多言語展開してほしい…)
それにしてもあれですね、デジタルな人形だと、それこそ一瞬で消えるとか、指から桜を出すとか、分身するとか、
もう、演出の「何でもできる」感がすごい。
ただでさえステージ演出はどんどん進化しているので、歌い手もデジタルなミクライブの場合、相当マジカルな時間を作れそうです。
ちなみに、まあ好き勝手言いますが
舞台作品として楽しんだ側からすると、登場人物の動きにもう一工夫ほしいところではあります。(レン君は一瞬、ちょっと面白い動きをしていた)
振付でもう少しキャラクターの個性を出せるような気もするし、あの身体の造形でその辺をどこまで追求できるのか見てみたい気も。
ミクライブ、
アンドロイド演劇とか、テクノロジーによって新たな方向が拓けている舞台芸術の、ひとつの先端を行っているのではないかしら。
また何かの機会に見に行ってみたいです。
(編)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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