ダンサーの柴田詠子さんが代表を務めるSA projectによる、コンテンポラリーダンス公演『the room』を見てまいりました。

東京からいらっしゃった3人(香取直登さん、八重尾恵さん、濱田陽平さん)は、柴田さんの大学時代からのご友人で「現在は全国各地で活躍しているイキのいい」ダンサーさん、とのこと。
彼らと一緒に、約10日間かけて札幌で制作された『the room』。
は、ソファーとハンガーラックのみが置かれた部屋を舞台に、そこを通り過ぎていった人たちの残影が、さまざまなシチュエーションで展開される作品。
そのさまざまなシチュエーションで流れていた音楽と彼らの踊りを見て、今まであまり言葉として整理してこなかったことの発見があったというか。
例えば、
一人部屋にいるときに何となく「気分」でかける音楽
とか
誰かと一緒に部屋にいるときに、何となく「こんな雰囲気かな?」とかける音楽、
あるいは窓の外から聞こえてくる音をぼんやりと聞いていたいときや、無音にしていたいときの
「気分」とか「雰囲気」としか言えない、音楽を望むとき(あるいは望まないとき)のはっきりとした形を持たない何か、が
視覚化されて目の前に現れたような気がしたのです。
使用されていた曲の数々が自分の好みにフィットしたのも大きいかと思いますけど、彼らの踊りが、まるで自分の意識みたいで。
部屋が無音の状態になったときの、ふと現実に戻ったような彼らの表情を見て、「人は音楽で自分が生きたい時間を生きることができるんだなー」なんてことを思ったり。
そう考えると、自分が今の家に引っ越してきてから、窓を開けられる時期はあまりCDを聴かなくなってしまったことの理由もわかるというか、
「鳥の鳴き声や虫の音、木々の葉っぱが風にそよぐ音」の中に、今自分が生きたい時間があるのだな、と。
部屋は、自分が生きたい時間を生きることのできる、小さな城ですね。
その反面、作品後半で彼らが窓から外の世界へ出て行ったときに、とても気持ちのよい開放感があったことも事実で。
自分でコントロールする時間だけじゃなくて、コントロールできないところに出ていくってことも大事なのだなあ。
昨日は晴れていたこともあって、カーテンを開けたときのあふれるような光が何ともよかったです。
こんな作品が札幌で見れるってうれしい。
昨日の曲目リストも気になるところであります。
(編)

 

One Response to SA project『the room』

  1. 中禰勇介 より:

    私も曲目が気になりました。柴田さん、支障がなければ教えて下さいね

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