大黒淳一個展『音のアントロポセン』@CAI03

(展示の様子は自分で全然撮っていないので、他人様のを拝借↓)

現代を含む地質区分として提案されている人新世(Anthropocene アントロポセン)は、気候変動や生物多様性の喪失、人工物質の増大等、人類の活動に起因する堆積物の変化に着目した地質年代のこと。

そのアントロポセンを音の地層として表出させる試みが、メインビジュアルにもなっている《音のアントロポセン》です。

立体音響を録音できるマイクで録音した世界各地の自然の音空間を再現すると同時に、そのデータがリアルタイムで3D生成されて、降り積もっていくというコンセプト。

「降り積もる」という部分は、いかんせんモニター上ゆえに最初ピンとこなかったのだけど(ホログラムとかの技術で実際に目の前に立体で表出されていたら、めちゃピンとくる)、大黒さんと話す中でようやくしっくりきつつ。

「音のアントロポセンだけど、人工的な音は入っていないのですか?」という質問には、人類の活動に影響を受けて未来にはなくなってしまうかもしれない、でも残していきたい自然の音に着目することで、人新世という地質年代について考えてみたかった、というようなことを話されていて、

大黒さんの「音」にまつわるクリエーションの中で、最上位に位置するのが自然の音である、ということも含めて興味深く聞きました。

今年はこの後も別の場所で作品を発表する機会があるようで、そちらも楽しみだな。

ご本人と久しぶりにお話できたのも嬉しかったっす。

(編)

 

 

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