猫、無事旅立っていきました。
前回の30日、シッコの後にトイレの中でうずくまるようになって、もう本当にいろんなところが辛いんだなあと。結局居間の方へ移動したので、この日もソファで様子を見ながら寝落ち。
で
7/1(水)。早朝の猫。
横顔が美しいなあ。アイスクリームで祝福。
6時頃には鮭の刺身も二口ほど。これが最後の食事になったのだけど、なかなか良い最後の食事じゃないかしら。(宮城の養殖鮭、マジ生産者さんにお礼の手紙を書きたいくらい、この時期に美味しい鮭を養殖してくれててありがとうと言いたい。)
7時過ぎからいよいよ苦しくなってきたようで、時折もんどり打つかのようにゴロンゴロンと転がりつつ。ヒー
若干波が引いたときの猫。
辛いねえ…。
それにしても、どんなときでもかわいいねえ。
そういえば、深夜に突然折れた両耳がどちらも元気だった頃のようにピーンと立った瞬間なんかもあったなー。生き物の身体って不思議ですね。
この後、15時くらいから壮絶な七転八倒タイムがスタート。なんとドSなお迎え…と見守る中、15時20分に永眠しました。
でも
「ぺぺ〜涙」(←猫の名前)という悲しみの前に、「死後硬直が始まる前に、きれいにして棺に入れなくては…!」という飼い主的責任感が先に来た自分。
たいして身体は汚れてなかったので、前足と後ろ足をたたんで〜とやりつつ、生きているときの眠ってる写真を見ながら「あ、ここもうちょっと角度が…」とか、やたらと微調整してしまうあたりが飼い主の性。
で、こんな感じに。(棺は家主のお手製)
ちょっと肩のところが不自然になっちゃったけど、耳も立ててあげれたし、普通に眠ってるみたいだな!
むちゃくちゃ頑張ったから、やっと安らかに眠ることができて良かったよ…。
お医者さんから「身体中の血管が詰まっていくDICが本格的に始まったら、10〜14日間で死に至る」と説明を受けていたけれど、呼吸困難の様子が、その兆候だったのかなー。それから13日目に息を引き取ったので。
そして、最後の、猫のいる眺め。
そうかー。
夜に家主も合流し、お寿司を食べながらお通夜。猫が生きていた頃のいろんな思い出話をして、なかなかのお通夜感。
で
今日7/2(木)。
朝、移動火葬車さんに来てもらって、無事火葬。火葬炉では遺体しか燃やせないそうで、棺は結局手元に残ったのですが。
担当者さんの指示のもと、湿らした綿棒でお口を濡らして、身体をサッと拭いて、前足に小さな数珠をつけてあげて、花びらを散らして、向こうが用意してくれた和三盆の他に、猫が最後に食べたおやつの残りも口元に添えて、最後のお別れ。
そして待つこと1時間。
よく撫でていた尻尾の付け根(仙骨と言うんですね)を手元に置いておきたくて、お骨上げも自分たちでするコースを選んだのですが、「これはどこの骨ですか?」と質問しながら拾えて良かったな。
で
右の小さなロケットには、前足の骨を入れました。(仙骨は少し大きくてロケットに入らず、布に包んで、亡くなった後にちょっとだけ切っておいたお腹の毛と一緒に宝箱の中へ)
焼いているのを待っているときから、家主共々黙々と家の掃除をし続け、火葬が終わってからも、今まで着手してなかったところの片付けをなぜかお互いひたすら続け、夕方にやっとひと段落し。
糖分補給にアイスクリームを食べるかー、と、アイスクリームを食べた途端
最後の数日間、めっちゃ猫にアイスをあげてた記憶がブワーッと来て、号泣。これが喪失ってやつ…
も含めて
(近しい存在を失うのも死を看取るのも初めての自分的に)この3カ月間のプロセスは、今後同じようなこと(対、人間)があったときにどうするかを考える、とても良い機会でした。
どうやったって通常より睡眠時間が減って、精神的に追い込まれていくパターンとか。
これについては、美味しいご飯を食べると「あー美味しい…」というしみじみとした気持ちとともに冷静な思考が戻ってくることに気づいたので、とにかく自分の好きなものを作って食べるに尽きる。食の力…。
あと、病院や治療に対して、自主性を重んじた付き合い方をすることの難しさも。
猫の場合は、「死ぬんじゃないか」と思うくらいの弱りっぷりがきっかけで投薬も通院もやめてから、一カ月生きたわけですが、あのきっかけがなければ投薬や通院を止める発想になかなかなれなかったと思うんですよね。どうしても、病院とお医者さんがいる以上、そこに頼ってしまうというか。
人間の場合は、本人の意思を確認できるとしても確認できない状態だったとしても、残される側の気持ちの兼ね合いもあって、治療のあり方を(家族も含めて)自主的にどこまで判断していけるのだろう。
というか、自主的に判断することって可能なのかな?「もう治療いいっす」って言ったら、「わかりました!じゃあ退院で!」ってなるのかな?
あとはー
猫が本格的に苦しみだしてから息をひきとるまで8時間くらいで、なんとなく、出産もこのぐらいかかるよなー、と。
生命は、産むときも、終わるときも、楽じゃないですね。猫、生き物として先に「死」を私に見せてくれて、ありがとうよ…。
前の話にも関わるのですが、自分も、延命処置はせずに最後まで自宅で美味しいものを一口食べて、8時間くらい七転八倒して死んで、パッと焼いてもらって終わり、がいいなああああ。人間の場合は、そうもいかないのかなー。
そんなこんなで。
徒然と長くなってしまいましたが、猫と山にこもってからの103日間は、一生忘れられない特別な時間になりました。これからは寂しさと付き合っていかないといけないけど、毛と骨があるから大丈夫かな…
とりあえず、燃え尽き症候群になるのは確実なので、しばらくボケーッと過ごすことにします。温泉に一泊とかして、自分を慰労したい…!
はー。
最後に。
猫、
あっぱれでした!
ぺぺ〜、アビヤント〜。
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