宿を予約するとき、12日(土)だけすでに満室だったので、一泊だけあいち芸術文化センターからほど近いところにあるホテルを予約していたのですが。台風で12日は展示も公演も全て中止になったので、一日部屋にこもって、ひたすらブログ書いてました。
幸いにも名古屋市内はそんなに天気が荒れなかったのだけど、コンビニのお弁当やパンなどは空っぽで、お店も台風のためお休みというところがチラホラあって、「普段からの備蓄」ができない旅行者には厳しいなあと。特に外国人旅行者は情報取得にも時間がかかりそうだし、本当に大変。
ニュースで被害の大きかったところの状況を見ると…他人事じゃないし、こんな台風も気候変動の影響なのかなあ。
そして一晩明けて、13日(日)。
は
見逃していた美術展示から加藤翼さんの作品
上2枚はロープで互いに拘束された状態で演奏する3名の和楽器奏者の様子を記録した《2679》。下は《Woodstock2017》。自分の演奏(表現)をしようとすると、他者の自由を制限し表現を奪ってしまう構造に唸る。
それはもちろん表現の持つ暴力性にもとれるけど、
全員が自身の表現を貫くために格闘しながら、時折周囲の様子を見て力を緩めて他者の演奏に譲ったり、別方向への力が拮抗しながらそれぞれの音を出している、その状態が、
決して美しいメロディーではないけど、不協和音とも違う、即興的な音楽になっていた、という点が素晴らしかった。
あいちトリエンナーレに起こったこととのリンク具合がすごい…。
私は、クレームを含め反対意見を表明することは良いけれど、暴力や脅迫は許せない。クレームも、攻撃的な言葉使いなら聞く必要はないし、相手が反論できないことを前提とした過度のクレームは、弱者を標的にしたストレス発散という暴力と変わりないので、聞き続ける必要はない、という立場です。
議論の手続きを踏まずに、誰かの意向で一方的に助成金不交付を決定したことにも反対です。
電凸や不交付を上の作品で考えると、電凸は、ロープで互いに拘束された状態で演奏する人たちに対して、全く外側から自分は拘束されずに好き勝手に石を投げつけるような行為だし、不交付は、ちょっとロープが不快だからって、すぐに切っちゃうような行為ですよね。
本当にひどいなあ。
続いてキャンディス・ブレイツ。
「人々がセレブや架空の登場人物たちに強い共感を覚えるのと同時に、実世界で逆境に直面する人々に無関心である状況を、徹底して批評的に探求」してきた作家とな。
でも確かに、インタビューから抜粋・編集した難民のストーリーを、アレック・ボールドウィンとジュリアン・ムーアが再演している映像は、つい見入ってしまうものがある。映画的に見ていられるというか。
でも、奥の部屋で知った、6人の難民一人ひとりの実体験(逆境、脱出時の苦難、たどり着いた現在の境遇)とプロフィールは、手前の部屋で見たインタビュー映像とは全然違うインパクトで迫ってくるものでした。
その後で再び俳優二人の映像を見ると、言葉の奥にそれぞれの顔が重なって、それはもう「映画」ではなかったです。
長くなったので、最後に見た公演については次に。
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