見てきました。『この世界の片隅に』

原作の大ファンらしい山本雄基さんが映画も絶賛していたので、早速。
の結果、
とても(いまだに)余韻の残る作品でした。
「戦争中の」生活があるのではなく、戦争中の「生活」があるというか。
今と地続きの時間として嘘がなく感じられるのは、 細部を徹底して描き出したからなのだろうなー。(雄基さんから聞いた、広島の街並みの話とかもグッときた)
自分的に、細部というのは例えば、取るに足らないと思われている会話だったりします。
何かを書こうと意志が働いた途端こぼれ落ちてしまう、普段自分の意識に止まることのない言葉たち。
でも世界は、無数のそういった「これと言った価値がない(と思われる)」会話で成り立っていて、そこがきちんと描かれていると、人ってものの存在がすごく肯定されている気がして、涙腺が緩むんだよな。
どんな人の中にもある「不幸に屈しない精神」とかさ。こうやって文字にすると大げさになっちゃうけど、自分が映画を見たときに特に印象に残ったのは、
刈谷さんが言う「だいいち泣いてばっかりじゃ勿体ないわい、塩分が」だったり。(塩が手に入りづらかった)
これだって、刈谷さんは一人でいるときには絶対泣いているわけで(とても悲しい出来事があったから)、そういうのもひっくるめての上の発言に、一言では言い尽くせない複雑な感情の凝縮を感じて、胸打たれちゃう。
あとはー
空襲警報がなったときに、サギを山の向こうへ逃がそうと懸命に走るシーンもグッときたなあ〜。すずが子供の頃はいつも川にサギがいたわけで、犠牲になったのは人間だけじゃないってこととか。
戦時中の話で、人間以外の視点もしのばせるのって、なんだかすごい。
原作も速攻読んだのですが(雄基さん、ありがとうございます)、尺の関係で映画からまるっと落とされた部分が男女の愛にぐっと寄ったエピソードで、より複雑さが増してよかったです。映画で聞き落していたセリフも再確認できたし。
自分的におすすめなのは、映画を見たあとに原作を読むことかな。
いやー、原作は絶対読んでほしいですね。
日中仕事している事務所の近くに雄基さんのアトリエがあって、ここ数日雄基さんが事務所に立ち寄ることが多かったもので、もっぱら『この世界の片隅に』の話で盛り上がっております。
アニメーション表現とマンガ表現、それぞれの妙についてとか、自分にない視点でいろいろ話を聞けるのも楽しい。
でも、映画と原作をネタに、まだまだ話せる。本当に、見た人といろいろ話したくなる作品であります。
札幌での上映館はファクトリーのユナイテッドシネマで、最終は20:30〜(レイトショー割引)なので、ぜひ仕事帰りにでも立ち寄ってみてください。
上映時間はこちらをチェック
名作やで!
(編)

 

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