前回の続きで、
11/7(土):オンライン開催されている福井映画祭をチェック。
ビジュアルかわいい。福井映画祭は「自主制作映画の祭典」とのこと。
お目当は土屋トカチ監督『アリ地獄天国』だったのですが、その前の時間に上映されていた、団塚唯我監督『愛をたむけるよ』も良くて。
控えめだから耳をすませたくなるセリフと、そんなやり取りの最後に待っている、あの発言…!
のあとに、よくわからない感情が自分に押し寄せて、ちょっとびっくりしてしまった。
そして、土屋トカチ監督『アリ地獄天国』
は
国会パブリックビューイングをされている上西充子さんのツイートから知ったのですが
ちなみに、現在公開中の映画「アリ地獄天国」(https://t.co/7rN1iSksOF)には、相手の話を威圧的に遮る人たちと、それにひるまず対峙する人たちが登場します。団体交渉の場面と、社前行動の場面。ドキュメンタリーなので、ガチです。 https://t.co/9Kf3pWILbF
— 上西充子 (@mu0283) October 25, 2020
いやー、これは、すごく大事な映画だと思いました。
主人公の西村有さん(仮名)に対して、劇中、ユニオンの人が「立っているだけで、すごいことですよ」みたいなことを言うのですが、これは本当にそう思うというか。
会社から(報復として)懲戒解雇にまで追い込まれ、ユニオンの抗議によってそれを撤回させた後、復職して職場に立ち続けることがいかに困難なことか、めっちゃ想像できるもんな…。ホント、立っているだけですごいです…。
西村さんは、自分が管理側の立場だったときは後輩に理不尽なことを要求してしまっていたことに気づけたから、自分一人がその場を逃げるのではなく、システムを変えないとダメだと決意することができて、
それを支えるユニオンの人たちと、記録して広く共有する手段としてのカメラの存在が、最後まで闘い抜く力を西村さんに与えたのだなあ。
そして、
この映画が何より胸を打つのは、昔、監督の親友が派遣社員として過重労働に陥り、その彼から「争議を撮ってほしい」と頼まれたのだけど、「友達を撮るのは身内感が出るから」というような理由から断り、その後、親友は過労から自死を選択した。
という、悔いても悔やみきれない過去が本作の根底にあること。
そういう監督の個人的なことをどこまで映画に入れ込むのか、編集の過程でかなり悩み、スタッフの方々とも話し合いを重ねて今の形になったそうですが、
私は、監督の強い心の叫びを代弁した、最後の「これ以上死ぬな。殺すな。」というナレーションと、救済のためのユニオンとドキュメンタリー映画の存在が素晴らしく結びついていると思ったし、
本当に大事なことは、何度でも、言葉にすべき。と思う派。
『アリ地獄天国』、札幌では今のところ上映予定はないようなので、福井映画祭でオンラインで見れて、本当に良かったです。
そのうちシアターキノとかで上映されないかな〜。そうしたら、絶対必見。マジみんなにオススメします。
あと、札幌地域労組(Sapporo General Union)のこともチェック。こちらにも個人加盟はできるし、他に個人加盟専用組合の「ライラックユニオン」というのもあるんですねえ。
ライラックユニオンのページには、「管理職・派遣社員以外のあらゆる雇用形態の労働者(パート・アルバイト・契約社員・嘱託社員・登録社員・名ばかり事業主等)が個人で加盟できる労働組合です。」とあり。
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