先日投稿した「祝・こぐま座50周年」でも熱く書き散らした、マイ・フェイバリット作品『OKHOTSK オホーツク -終りの楽園-』を初日に観劇してきました。

毎回冒頭の「オットテール:嘆く女」が流れると同時になぜか泣いてしまうのだけど、今回はそれはなく、「やっぱり回数を重ねると涙も出てこなくなるものだなー」と思っていた矢先、今まで全く泣くことのなかった(かつ、シーン的にも泣ける要素皆無の)ところで謎の落涙。自分の涙の回路が今ひとつわからない…。

それはさておき、

今回TO OV一典氏もご一緒したので、帰り道にあれこれ作品について話せたのも大層楽しかったです。ほら、いつも一人で観て、一人で盛り上がって帰るから…。

一典氏も、比羅夫が朝廷に戻ってムラの壊滅を命じられ、苦悩の末走り去るシーンを好きなシーンに挙げていて、「あそこ格好良いよね!!!」と若干かぶせ気味に同意した次第。三人遣だからこそのあの走り!かっこよ〜〜〜

そして作品について人と話すことの一番の面白さは、受け取り方や視点の違いがわかることで。

例えば、まだ赤子の姫長を女性から引き取って逃げた男性(沢さんが演じる)について、一典氏は父親だと思って観ていたけど、私はずっっと、たまたま逃げる時にその女性と赤子を見かけた赤の他人だと思って観ていたのですね。

多分自分のその見方は、遣い手(沢さん)を姫長に仕える者として観ていたことに大きく影響を受けているのだけど、姫長と男性に親子の関係性を感じていた一典氏は、最後に映し出される二つの顔が向き合う砂絵を「姫長と、成長した彼女の子ども」と受け止めていて、それを聞いてめっちゃハッとしました。

自分はあの砂絵を「姫長と比羅夫」と思っていたので、悲しい結末にはなったけど、姫長と比羅夫が愛し合った記憶、みたいな感じに受け止めていたけど、

「姫長と、成長した彼女の子ども(比羅夫似?)」と思ってあの砂絵を思い浮かべると、親から子へと受け渡される愛情や、作品の先に続く時間が感じられて泣ける…。

一つの作品が何度も上演されることは、観たことのある人にとって、その時々の自分の受け止めの差異を感じられる以外に、自分と違う視点や初見の人の驚きや喜びに触れる機会が増えることにもつながるので、本当に良いことしかないものですね。

上演期間中は観た人の感想を見るのが楽しみになっているので、できればみんな(ストーリーとか消えるやつじゃなくて)ツイッタでつぶやいてくれますように(←)。

もう昨今あれですよね、ツイッタ(頑なにXとは呼ばない)から離れてしまった人も多そうで、検索機能も若干うんこですし、収益にも何にもならない単純なつぶやきであふれていたツイッタが戻ってきてほしいわ〜

あと音楽にも触れている感想をいくつか見たので、改めて演奏曲を以下にあげときまーす。

Jacques-Martin Hotteterre(1674-1763): Le Plaintiff
オットテール:嘆く女

Jean-Philippe Rameau (1683-1764) : Les Tendres Plaintes (Rondeau)
ラモー:やさしい訴え

Marin Marais (1656-1728) : Suitte D’Un Gout Etranger – Le Badinage
マレ:戯れ

Anonymous: The Division Flute (1706) – Paul’s Steepl
作者不詳:セント・ポール大聖堂の尖塔によるディヴィジョン

Marin Marais (1656-1728) : Musette I & II
マレ:ミュゼット

Robert Carr (17c) : The Division Flute (1706) – Divisions on an Italian Ground
カー:イタリアン・グラウンドによるディヴィジョン

Robert De Visée: (1650-1725) : Mascarade Rondeau
ド・ヴィゼ:マスカレード(ロンド)

Turlough O’Carolan (1670-1738) : Jigg to the above
オ・カロラン:天へのジグ

Francois Couperin (1668-1733) : Sarabande, grave et tendre
クープラン:サラバンド

Andrea Falconieri (1585/86-1656): Folia
ファルコニエッリ:フォリア

Jean-Baptiste Lully (1632-1687) : Marche Pour La Cérémonie Des Turcs
リュリ:トルコ人の儀式のための行進曲

Marin Marais (1656-1728) : Sonnerie De Ste. Geneviève Du Mont-De-Paris
マレ:聖ジュヌヴィエーヴ寺院の鐘

Antoine Forqueray(1671?-1745): Jupiter
フォルクレ:ジュピター

※ちなみに『OKHOTSK』関連のブログはこちらにまとまっています。

(編)

 

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