前回の続きで、今週はひたすら新千歳空港国際アニメーション映画祭の有料オンライン配信プログラムを見ています。
11/23(月・祝):インターナショナルコンペティション3
Bastien Dubois『Souvenir Souvenir』

後世のために戦争体験を語って残すことは大切なことだけど、どうしても語れないことだってある。「知りたい、聞きたい」という気持ちも暴力になりうるし、バランスをとることって難しいな。
Frédéric Schuld『The Chimney Swift』

この作品で、煙突掃除を児童労働者が担っていた時代があり、それは非常に危険で過酷だったことを知ったのですが。うわあ…
コンペティション3は、この後に続く『At the Edge』も『How to Disappear』も好きでした。脱走兵の存在って、確かにあまり表に出てこないというか、『How to Disappear』の考察を興味深く眺めつつ。
11/24(火):インターナショナルコンペティション4
これは何と言っても、Mariam Kapanadze『Abandoned Village』。

これは映画館の大スクリーンで見たかったな〜。仁央賞受賞作です。
最後、廃屋に明かりが灯って人影が一瞬映るあたり、先日読んだ堂平集落のように定期的に通う人の存在を思ったりして、良かった。
この日はアワードも発表されたので、長編グランプリ受賞作のIlze Burkovska Jacobsen『My Favorite War』も見ました。

冷戦時代、ソ連支配下のラトビアで生まれ育った実在の少女イルゼ(監督本人)の成長を描くアニメーション・ドキュメンタリー。
共産主義体制の暮らしは、これまで博物館などでいろいろ見てきたり、今だったら北朝鮮の人たちの暮らしを本で読んだりしているけれど、夢や希望を持てないってことが何よりきついなあ。
受賞理由の、片渕須直監督のコメントもグッときました。
11/25(水):招待作品から、韓国インディーズ・アニメーション特集
パート1の方は、キム・イェオン『日々の罪悪』

や、キム・イルヒョン『88万ウォン』が好き。ちなみに本作がきっかけで、20代の非正社員の平均月収である「88万ウォン世代」と呼ばれる世代があることを知ったのですが…。韓国の「失われた世代」に関して、最近書かれたニッセイ基礎研究所の記事も参考にどうぞ。日本も同じですよね…。
あとヨ・ウナ『繭』が強烈でした。
パート2では、キム・ヒソン『越えられない川』と、パク・ジェイン『祖父母の春』が好き。
ハン・ジウォン(한지원)監督マスターピースも面白かったです。『Kopi Luwak コピ・ルアク』でキャリアをスタートさせたのですねー。
『娘に贈るレシピ(딸에게 주는 레시피)』も素敵でした。

↑このアップルパイ、作ってみたい。あとハングル勉強したい。
今日は、長編部門審査員特別賞を受賞していたMariusz WILCZYNSKI『Kill it and Leave this Town』を見る予定です。

(編)

 

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